令和8年度(2026年度)の千葉県高校入試で正答率の低い問題からひとつ選び、解説していくよ。
本年度は平面図形が大問4にも取り扱われたが、今回は大問3の方から。
大問3 (3)


正答率0.7%と感覚より低く出た印象ね。(毎年思ってるから感覚の方を見直すべき)
ということで早速解説していくよ。
0.はじめに
まず前提に数学を勉強していて、解説をみたから、答えがわかったから、といってその次類題を解いたときに自力で解けるようになるかは微妙なところね。
再現性があるような思考プロセスを得ていくためには、ひとつひとつの問題に対して、
「なぜそう考えたのか」ということを追求しないことには、いつまで経っても運ゲーにすぎないと思う。そういう動機(ここでは”キモチ”とでも呼ぶね)から考えていこう。
1.第一感

ある程度平面図形の問題に触れたことのある人からすれば、三角形の内接円問題は見たことがある気がするね。
辺ACは円Oの接線になっているわけだから、∠OFGは直角だといえるね。
3点O,F,Gを通る円の半径を知りたいわけだから、円周角の定理よりOGの長さがわかれば、それが3点O,F,Gを通る円の直径にあたるといえるね。(OGを知りたいキモチ)
ここで、OF、FG、の長さが出せるかどうかを考えるとするね。もし出せれば、三平方の定理からOGがわかりそうね。(OF、FGを知りたいキモチ)
このように、答えから逆算して導けるかが再現性ある思考のカギ。
この時点で
求めたいもの(半径)→ OG → OF、FG
と、求めるものが近くなってきているのがわかるかな。
2.点Gという違和感
ここで、ふたつの長さが出せるか吟味するね。
・OF
OFは内接円の半径といういかにもなところ。三角形の三辺の長さが出ていることから、OFは出せると 仮定しておこう。
・FG
問題はこの中途半端な点Gというやつ。一見出しづらいFGだがどうだろう。
点GはBOの延長とのことなので、図形的特徴がないか考えてみる。

かいてみると、見えてくるかな。角の二等分線が!!
この問題の基礎部分にはやはり”三角形の内接円”がある。この三角形の内接円の図形的特徴(角の二等分線、辺の長さが等しい部分など合同からくる特徴)にアンテナが張れているかが大切だね。
三角形の角の二等分線の性質を使えば、CGが出せる気がしてくるかな。
つまり本命のFGを出すためには、そのCGからCFをひいてやらなきゃダメなわけだけども、CFは問題文から出ている気がする。
つまりは、答えからの逆順リレーが
求めたいもの(半径)→ OG → OF、FG → CG → CF
で、CFがすぐ出せそうなところからこのリレーは終わりが見えたってわけね。
後はこれを逆向きに計算していけば答えが出そうだね。
3.いざ計算

AB=6、BC=4、△ABCが二等辺三角形より、各色の辺の長さが等しいため長さが出るね。
(例えば△CFOと△CEOは直角三角形の合同条件より合同であるといえ、CFに対応している辺がCE)
CFが出たところで次はCGだね。

三角形における角の二等分線の性質として、上図でいうと、BC:BA=CG:AG があったね。
BC:BA=4:6=2:3=CG:AG
ここで、ACに対して、比⑤分の②がCGより
CG=AC×$\displaystyle \frac{2}{5}$=6×$\displaystyle \frac{2}{5}$=$\displaystyle \frac{12}{5}$
FG=CG-CF=$\displaystyle \frac{12}{5}$-2=$\displaystyle \frac{2}{5}$
さあ、逆順計算リレーも半分くらいまで来たね。あと少しね。

OFを求めるには△ABCの面積が知りたいね。三平方の定理よりAE=4$\sqrt{2}$
△ABC=BC×AE÷2=4×4$\sqrt{2}$÷2=8$\sqrt{2}$

上図において、三色の三角形の高さはすべて共通で、内接円の半径だから一つの文字 r でおくね。
三色の三角形の面積を足したら△ABCになるから
△ABC=8$\sqrt{2}$=(6+6+4)× r ÷2 r=$\sqrt{2}$
OGはOF、FGにおいて三平方の定理を用いれば求められるね。
$OG^2$=$OF^2$+$FG^2$
$OG^2$=$\sqrt{2}^2$+$\displaystyle (\frac{2}{5})^2$
OG=$\displaystyle \frac{3\sqrt{6}}{5}$
OGは3点O,F,Gを通る円の直径だという話だったから、最後に$\frac{1}{2}$倍してあげれば
3点O,F,Gを通る円の半径の長さは$\displaystyle \frac{3\sqrt{6}}{10}$
これで遂に逆順計算リレーがおわったね。
4.まとめ
今回やったように、答えから逆順に求めたいものを近づけていくというやり方は、しっかりとした動機(キモチ)をもてれば、再現性ある解法につながると思うよ。理由をもって計算できるようになることを願っているよ。お疲れさまでした!!

